健康栄養医学研究室

嚢胞性線維症に関する研究内容

嚢胞性線維症に関する研究内容

嚢胞性線維症(cystic fibrosis)は、CFTRの遺伝子変異によって発症する疾患であり、気道、腸管、膵管、胆管、汗管、輸精管のイオン・水輸送が障害される。 管腔内の粘液/分泌液が過度に粘稠となり、管腔が閉塞したり感染し易くなる。典型例では、新生児期にイレウスを起こし、その後、気道感染症を繰り返し、 膵外分泌機能不全による消化不良を起こす。嚢胞性線維症は、白人の最も頻度の高い遺伝病である。日本人を含むアジア人種では稀であるが、遺伝子変異/多型に よるCFTR機能低下は、慢性膵炎、男性不妊症、びまん性汎細気管支炎、慢性副鼻腔炎の発症リスクになる。当研究室は、厚生労働省の“難治性膵疾患に関する 調査研究”班において、嚢胞性線維症の遺伝子診断と全国疫学調査の事務局を担当している。

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